ある日、カメの長老が、沼に棲む魚たち全員を集めて、衝撃的な話をした。
「皆もすでに気が付いているとは思うが、この沼の水の推移が少しずつではあるが下がってきている。やがてこの沼の水が無くなるかもしれないので、その時の為に今から少しずつでもいいので、陸に上がる準備をしたいと思う」
「最初は息苦しいかもしれないが、数十秒単位でもいいから慣らしてほしい、食べ物も美味しくは無いだろうが、沼の苔の代わりに草を食べるようにしよう」
「やがて何代か後には、私たちは陸でも生活ができるようになるだろう」
と話した。
それを聞いていたバンビーヨと言う古代魚は、鼻で笑った。
「何を言っているんだ長老!!やがていつものように大雨が降り、沼が水でいっぱいになるだろう!」
カメたちは少しずつではあるが、確実に陸での生活ができるようになっていきました。
一方、古代魚のバンビーヨは、カメが沼からいなくなり、自分達が食べる分の餌が増えて喜んでいました。
…だが、奇跡的な大雨も降ることも無く、やがて水が無くなり、気がついたら身動きすら取れず勿論、バンビーヨ達は絶滅していったという物語です。
古代魚のバンビーヨも沼に棲むカメと同じように変わるチャンスはあったはずです。
今日の繁栄のみを享受している多くの人や企業は、「明日を生きるためには進化することが必要である」という事が理解できないでいます。
我々は、バンビーヨではなく、進化するカメでありたい。
by IWA
(なぜ、エグゼクティブはゴルフをするのか? より抜粋)
進化を拒んだ古代魚と陸に上がったカメ