目の前の事象に一喜一憂することなく…「人間万事塞翁が馬」

中国に昔から伝わることわざの様なもので「人間万事塞翁が馬(じんかんばんじ さいおうがうま)」というお話です。

「人間」は人という意味ではなく人生とか世間を表す言葉で、「塞翁」は国境の塞に住む老人の意味。「人生は全て塞翁の馬のようだ」という事です。

これは私が小学生の時の恩師の先生から聞いたもので、今でも心に残っているお話です。

 中国の北の方に占いが好きな老人(塞翁)が住んでいました。

ある日、その老人が飼っている馬が逃げ出してしまいました。

この地方の馬は高く売れるという評判だったので、村の人はその老人を慰めに行きました。でも、その老人は残念がる事も無く「これが幸福につながるかも知れない」と占っていました。

 

しばらくすると逃げ出した馬が質の良い馬を沢山連れて帰ってきたのです。

今度は村人がお祝いに行くと、今度は「いや、これが災いにならないとも限らないよ」と話しました。

 案の定、その老人の息子がその馬から落ちて、足を骨折してしまいました。

でも老人は平然な顔で「この事が幸せにつながるかも」と話したところ、その村に違う民族が攻めてきたのです。何とか村は守れたのですが、多くの若者は戦死してしまいました。

しかし、骨折した息子は戦いに行く事ができず、逆にそのおかげで難を逃れ無事で済んだという話です。

 要は、人生の中で幸福や不幸は予想しようの無いという事を例えたお話で、目の前に起きている事に一喜一憂してもあまり意味は無く、その繰り返しが起こるということです。

 我々も、一時期の好調な業績となったとしても、それに甘んずることなく、また不調になったときにはやるべき事をキチンと行い、前を向いて歩いていきたいな…

と、改めて感じました。 

 

by SAT

目の前の事象に一喜一憂することなく…「人間万事塞翁が馬」