プライベートでもビジネスでも、コミュニケーションをとる上で必要不可欠な“敬語”。特に初対面や目上の方に対する会話の中では「must」の要素ですよね。
自分自身でも人と接するときには、極力丁寧な言葉を使う事を心掛け、目上の方は勿論ですが、新入社員の皆様に対しても敬語で会話することにしています。
そうすることが相手に対し失礼が無く、円滑なコミュニケーションに繋がる正しい方法と思って今まで行動してきましたが、ある日その思いを覆す出来事が起こったのです。
『いい人間関係は「敬語のくずし方」で決まる』という1冊の書籍と出会いました。
敬語には相手を敬う性質だけでなく、相手との距離感を持たせる働きも持っているという事でした。
つまり敬語を使う事により、場合によっては相手に距離感を感じさせてしまうという事です。確かに友人のつもりで“タメ口”で話しかけ、敬語で返された時はちょっと距離感を感じますよね。
今まで“良かれ”と思って何気なく使用してきた敬語でしたが、逆効果だった事もあった様です。
勿論、相手との関係や年齢、状況などでくずし方も変わってきますが“丁寧体”と“普通体”をミックスさせたハイブリット的な技術も効果的ですね。
(例)「へぇ~、それはすごいなぁ(普通体)。なかなか出来る事じゃないですよね(丁寧体)」
「私も○○県出身なんです(丁寧体)。なんだか嬉しいなぁ(普通体)」
相手に失礼にならない様、上手に敬語をくずしていく必要性を感じました。
また、敬語には“調整役”の機能もあります。
ビジネスシーンにおいて社外の方とお話をする“商談”ですが、雑談(オフ)から入ってビジネストーク(オン)に切り替わり、最後に雑談(オフ)で終わるというパターンもあると思います。ビジネストーク中にもオン・オフが入り混じることもありますが、そのスイッチを切り替える調整役が“敬語”という事です。
ちなみに「雑談力」が高い人は良い結果に結びつくケースが多いようですよ。
実は、この本の著者である藤田尚弓さんは15年ほど前に某大学の生涯学習機関でご一緒させていただいた方で、それほど堅苦しい言葉を使わずに会話できる間柄なのですが、冒頭の説明の通り“敬語”での表現が多くなっていたのでしょう。
ある日「新刊が出ました!」とご紹介をいただいたのですが、きっとこれは「もっとフランクに!」という彼女の“非言語コミュニケーション”であったのではないかと思っています。
皆様のコミュニケーションの一助になれば幸いです。
By SAT